明石市で相続、遺言、成年後見の相談受付中

JR西明石駅 徒歩2分。一人で悩まずにご相談ください

Tel:078-962-4077

明石市 【司法書士が解説】「相続放棄」の意外な落とし穴と注意点

「相続放棄」という言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にどのような制度かご存知でしょうか?

相続放棄は、亡くなった方(被相続人)の財産も負債も、一切合切を受け継がないようにする手続きです。特に、亡くなった方に多額の借金があった場合などに有効な手段として知られています。

しかし、この相続放棄、意外な落とし穴や、見落としがちな注意点があります。今回は、司法書士の視点から、相続放棄を検討する際に知っておくべき重要なポイントを解説します。


 

1. 相続放棄には「期限」がある!

 

最も重要な注意点の一つが、**「期限」**です。

相続放棄は、原則として**「自己のために相続があったことを知った時から3か月以内」**に、家庭裁判所に申述(申し立て)をしなければなりません。

この「3か月」という期間は非常に短く、この期間を過ぎてしまうと、原則として相続を承認した(すべて引き継いだ)とみなされてしまい、借金などの負債も相続しなければならなくなります。

「財産の調査に時間がかかる」「相続人が多くて連絡が取れない」といった事情がある場合は、家庭裁判所に申し立てることで、この3か月の期間を伸長(延長)してもらえる可能性があります。


 

2. 相続財産に「手を付けてしまう」と放棄できなくなる?

 

「亡くなった方の預金から債務を支払った」「形見分けとして高価な品物をもらった」

こうした行為は、**「法定単純承認」**とみなされ、相続の意思があると判断されてしまう可能性があります。一度、法定単純承認が成立すると、後から「借金があるからやっぱり放棄したい」と思っても、相続放棄はできなくなります

「これは大丈夫かな?」と少しでも迷う行為がある場合は、相続放棄の手続きを完了するまで一切手を付けないのが安全です。不安な場合は、必ず専門家にご相談ください。


 

3. 相続放棄をすると「次の相続人」に負債が回る

 

あなたが相続放棄をした場合、その相続権は次の順位の相続人へと移ります。

たとえば、亡くなった方にお子さんがいて、そのお子さんが相続放棄をしたとします。すると、相続権は亡くなった方のご両親やご兄弟に移ることになります。

もし、借金の相続を避けるために相続放棄をしたのであれば、次の相続人となる方にも、その旨をしっかりと伝え、必要であれば一緒に相続放棄の手続きを進めてもらう必要があります。これを怠ると、知らぬ間に親族に負債を押し付けてしまう結果になりかねません。


 

迷ったら、まずは司法書士にご相談を!

 

相続放棄は、家庭裁判所での手続きが必要であり、期限や法定単純承認などのデリケートな問題が関わってきます。もし、相続放棄を検討されているのであれば、時間との勝負となりますので、まずは速やかに司法書士にご相談ください。

当事務所では、相続財産の調査から、家庭裁判所への申述書類の作成、提出まで、お客様の状況に合わせたサポートをさせていただきます。

**「3か月の期限が迫っている」「どういう財産があるかよくわからない」**といったお悩みも、お気軽にお話しください。


この記事がお役に立てれば幸いです。相続に関するご不安があれば、いつでもお問い合わせください。

 

相続や登記、成年後見のご相談はお気軽に(お問い合わせフォームはこちら)