おはようございます。
明石市の司法書士川村です。
所有権移転の登記の申請をするときには、登記済権利証(登記識別情報通知)を法務局に提出する必要があります。
現在は、登記識別情報という暗証番号のようなものが発行されますが、以前は登記済権利証といって、紙に法務局が「登記済」と押印していました。
そこには登記の受付年月日・受付番号が記載されてあります。
今回、所有権移転登記の申請のご依頼があり、約60年前に発行された登記済権利証を確認すると、「登記済」の押印とともに記載されてある受付年月日が登記簿と一致しません。
登記簿の受付年月日・受付番号と、登記済権利証の受付年月日・受付番号の一致を確認して、提出すべき登記済権利証であるかを判断しているので、これか一致しないとなると問題です。
しかし、どう見ても今回必要な登記済権利証に見えます。
登記簿がコンピューター化されたときに法務局側が間違えて移記された可能性もあるので閉鎖登記簿を確認してみました。
過去にも本人の名前がコンピューター化の際に間違えて記載されていることがあり法務局から更正登記をしてもらったこともあったので、要チェックです。
しかし閉鎖登記簿についても現在の登記と同じ受付年月日・受付番号が記載されてあります。
となると、間違っているのは登記済権利証に記載されてある受付年月日・受付番号ということになります。
最後は、法務局に行って登記官に相談しました。
結果、登記官からは「これはどうしようもない」と言われ、本人であることを確認できる資料を追加で出してほしいとのことでした。
具体的には固定資産納税通知書を出すことになりました。